朝日ジャーナル 臨時増刊号

朝日ジャーナル 臨時増刊号
■発行朝日新聞出版
■定価500円(税込み)

めずらしい。あの朝日ジャーナルからお座敷がかかった。しかも「わたしたちと原発」と銘打たれた増刊号で。インタヴューにわざわざ拙宅近くまで足を運んでくださった記者さんやが、てっきり故・筑紫哲也氏か鳥越氏みたいな髪型でインテリ鼻にかけた嫌あなヤツかと思いきやきわめてまともに話をきいてくれた。こっちのほうがちょっとびっくりであった。それでも増刊号全体ののりはやっぱ反原発ばっか。わしみたいな視点での意見は絶対少数、カラーグラヴィアからして「反原発ポスター30」、「NO MORE FUKUSHIMA」って福島の方は被災者やで。なにか悪いことしたわけでもないんやで。わしみたいな原発シロートのよそ者のノーガキより、わしと同じく少数意見の地元のフリーアナウンサーの唐橋ユミ氏の言葉のほうが説得力ある。小説家の西村賢太先生の「ぶれずに書く」という姿勢も自分の仕事にたいする信念を感じた。あと最もびっくりしたのは起業家の駒崎弘樹氏のインタヴュー。あの前首相補佐官の辻元清美センセイとトークライブやったというだけでびっくりやが、その辻元センセイにすら反原発過激派からヤジが飛んだというんである。しかもトークライブのあとその過激派に取り囲まれ客に助けられ裏口から逃げたとまあおとろしい。その駒崎氏の「自分たちがいいと思う正義を押し付けることに疑問を感じた」という意見には考え方はわしと違うとはいえ共感を感じた。まあわしもださせてもろた最後「わたしが原発を語るなら」の数ページは読む価値あるで。