正論 11月号

正論 11月号
■発行産経新聞社
■定価740円(税込み)

本号の連載では「テニアン島」を取り上げた。じつはテニアンいったのははじめて、お隣のサイパンには例の週刊文春のスクープから始まったいわゆる「ロス疑惑」の中心人物だった三浦和義氏がここサイパンで逮捕、裁判、LAへの移送と長期滞在していたのにもかかわらずである。ここテニアンで昭和20年8月広島、長崎に投下された原爆、ウラニウム型の「リトルボーイ」とプルトニウム型の「ファットマン」をB-29、「エノラ・ゲイ号」と「ボックス・カー」に搭載した日本人なら忘れたらいかんどころか、ぜひ訪れたい島である。残念ながら今回はそんな日本の戦史の仕事でなく、ここテニアンに68年振りに日本の将兵が上陸という歴史的なイベントの取材であった。もちろん日本の将兵というのは我が陸上自衛隊のこと、しかも今年の夏に長崎の相浦にまで取材にでかけた日本唯一の水陸両用連隊「西方普通科連隊」のことである。その西普廉がここテニアンでなんとこれまた歴史的に米海兵隊と離島防衛、奪還の訓練をやっとるというので駆けつけてきたのである。この歴史的訓練を報道公開するのはグアムのアンダーソン空軍基地、おえらい新聞、テレビの方々にしか見せないというので、それやったらとグアムに一人でやってきたのである。しかしテニアンはサイパンと違ってホテルは実質一軒だけ、しかも中国資本のカジノ・ホテル、島の北半分は訓練中は立ち入り禁止という最悪の状況であった。時も中国大陸全土で反日デモと言う名の略奪、放火、暴力の嵐が吹き荒れとったのである。ホテルもカジノもただでさえ声の大きい中国人と朝鮮人がぶいぶい言わせ、日本人が原爆の被害に想いを馳せるような雰囲気はぶち壊し、カジノの大型スクリーのCNNから流れる反日略奪や放火のシーンに大歓声あげる始末であった。原爆ピットは訓練中は立ち入り禁止だったが終了後はわしも見てきたが、この歴史的場所も10年前の「小泉首相の靖国参拝」にインネンをつけた中国人の手により破壊された(犯人はパクられてないが、おそらく中国人という)他にはカラーグラヴィアでは話に聞いていた元SBU(海上自衛隊特殊警備隊)先任小隊長の伊藤祐靖氏の尖閣上陸後、頂上に巨大日の丸を掲げた写真が掲載されている。山の名はないのか、まあ魚釣島自体が巨大断崖みたいなもんである。しかしさすが元SBUである。わしも魚釣島上陸したが、上陸するだけでアップアップ、それからあの断崖を巨大日の丸かついで駆け上がったか・・・そのいきさつは正論編集長の上島嘉郎氏の写真ともに本文にも掲載されとるが、あの海泳いだんですか・・・そりゃあSBUにしかできん。さらに他には「正論壁新聞」の河添恵子氏の「隣国の不都合すぎる真実」も拝読させていただいた。河添氏は中国留学の経験もある中国通だが、本論文中にもある「当たり障りない持論」ではなくはっきり「中国のバブルはすでに始まっており、内戦状態になるので、日本人は大陸から足を洗うべき」と述べられている。「話し合い」や「冷静な対応」は少なくとも中国人には期待できんというか、ムリ!と言われとるのである。河添氏の言うことをもっと真に受けておれば、あの反日略奪、放火の被害ももっと少なくて済んどったやろに・・・河添氏とは3年ほど前にわしの連載担当の方々と新大久保の韓国料理屋でお食事をともにさせてもろたが、あのあたりも相変わらずである。