産経新聞 9月12日号

産経新聞 9月12日号
■発行産業経済新聞東京本社
■定価一部100円 月ぎめ2,950円

やっぱわしの連載掲載日には大きな事件が起きるわ・・・というわけではなかった。締め切り日に大きな出来事があった。2020年の五輪開催都市が東京に決まったのである。しかもあないな早朝に。いつも締め切りぎりぎりで、担当さんに、イライラさせては申し訳ないと前日に賭けに出た。今回東京は五輪を逃すと。トルコやで。次の次は。韓国の国際社会への東京の、日本のイメージダウン作戦が効いて。で、明石の実家で安らかな日曜の朝を迎えるはずが、なんやつけっ放しのテレビが騒がしいので、目をこすってどっひゃあーであった。うれしいやら、あわてるやらで。それからさきは明石におろうが、東京に帰ろうが日本中が五輪熱に浮かれたが、わしは原稿を新たに用意した。東京が最後まで争ったのがイスタンブール、それが東京に決まるのを待ったかのように起こった、27面にも紹介されている日本人女子大生トルコ殺人もなにか因縁めいたもんを感じるが、もちろん東京の五輪決定とこのカッパドキアの殺人は何の関係もない。この日は一面でも東日本大震災から2年半、気仙沼で撮られた立て位置の大きな写真も掲載されている。そうか、2年半が経ち、数少なくなった、あの震災の想像を絶する破壊力と恐怖を思い起こさせるおおきな物がまた無くなるのか。隣の岩手の釜石にはこの気仙沼の大型漁船よりまだまだでかい貨物船アジアン・シンフォニー号も1年を待たず撤去というか、海にもどされたが、この気仙沼の供徳丸も電柱も電線もバス停もすでに近くにあり、撤去には時間も費用もかかりそうである。他には政治部編集委員の阿比留瑠比記者の「極限御免」も毎度楽しみにしとる。阿比留記者とは裁判を通じていう意外な形でお付き合いの縁がでけたし、最近の週刊文春誌上での連載も楽しみにしている。