産経新聞 12月5日号

産経新聞 12月5日号 産経新聞 12月5日号
■発行産業経済新聞東京本社
■定価一部100円 月ぎめ2,950円

2013年最後の連載がまた縁起の悪い「中国の勝手に防空識別圏」かいな・・・自分で書いとって、気分が悪いこと・・・実は本連載も出張先で仕上げた。ほかならぬフィィピンのセブ島である。週刊誌のアサイメントで急な海外出張でセブというたら典型的な「おいしい」リゾート取材・・・が年の瀬も押し迫ったわしに回ってくるはずがない。台風30号で甚大な被害を受けたのがここセブ島北部にレイテ島、サマール島南部やったのである。ここレイテ島でも本産経新聞の早坂カメラマンと同じヘリやったが、まあすごい被害である。そんな被災地にも食指を伸ばしてくるサイテーな国もあった。恩着せがましく義援金を差し出してくるのはまあ人として、国家として当然として、あそこはゼニをだしたら、口も出す。しかもその金額がそんなはした金いらんわ、とフィリピンの人民にまで手に取らん額やったのである。とずいぶん遅れておくってきたものときたら、病院船。アメリカのマーシーみたいに排水量7万トン弱の巨大病院船ほどとはいかんが、結構大きな病院船を中国は持っているらしい。そのうちの一石である。もちろん病院船はロシアも持っているが、実は我が国にはない。憲法上も何の問題もないが、なぜか持ったこと無い。それは空母なみとはいかんが、えらいゼニがかかるからである。どんがらの船はマーシーみたいにタンカーでも客船でも改修したらええが、たっかいのが医療器具、それに何十人かドクターを常駐させんと、いざという時にすぐに出動できん。今回の中国の病院船みたいに。それができんのである。ただでさえ優秀な医師を何も無い平時に飼い殺すゼニとキープするドクターの玉数を揃えるのが、できんのである。かくして現地フィリピンでも「どうやって沖合いの船まで治療に行くんや?」「行ったら生きて帰ってこれん」あげくは「医者はにせもんちゃうか?」トフィリピンの人民にも相手にされてなかった。うそちゃうで。現地でちゃんと取材したで。最も病院船自体の取材はできんかった。というても、あの見栄っ張りの中国人がバッタモン病院の取材をわしに許可してくれるはずもないし、わしもしたない。他には一面に「東シナ海10年で中国優位」というショッキングな見出し、他の一面にも「和食 無形文化遺産に」というノー天気な見出しもあるので、わしの連載掲載日に重大事件というジンクスは当てにならんかった。まあ国際面に「ヒズボラの司令官 殺害」とかこの後射殺される「張成沢氏失脚の原因」の記事も掲載されているが、言うとくがわしは張成沢をまともに撮った唯一のカメラマンやったのである。その後金正日の葬式なんかにあのおっさんがしょっちゅう顔をさらす前までは・・・ロシアじゃ金正日の3番目の女房金玉といっしょという超レアなスクープカットもあったのに、あいつが粛清抹殺されたのいうのに、どっからもお座敷がかからんとはどういうこっちゃ!