正論 2月号

正論 2月号
■発行 産経新聞社
■定価 740円(税込み)

昨年最後の連載ながら、2月号というのもなんやが、それが月刊誌というもんである。今回の連載は台風30号のフィリピン襲来、甚大な被害に同じアジアの民である日本からも緊急援助隊、特に1100人という過去最大の人員を派遣する自衛隊の陸海空統合部隊に動向した。特に被害が激しかったセブ島北部、レイテ島、サマール島南部は2年前の東日本大震災の津波に匹敵するぐらい激しい高潮被害に見舞われた。日本の東北と違い、高潮は台風と同時にやってきたので、その映像はあまり出てないが、高潮被害はごく少し、台風の強風雨のみの被害が激しかったセブ島北部と強風と高潮のダブルパンチに襲われたレイテ島、サマール島南部とはその人的、物理的被害は全く違う。それは写真見ても一目瞭然、そんな写真もぜひ発表したかったが、いかんせんグラビアページは1ページ。新聞社の月刊誌としては新聞紙面にも載りそうな治療シーンになった。東北の津波被害は日本的な木造構造物が巨大な津波に押しつぶされたような外見であったが。高潮はやしの木、バナナの林と木造家屋もろとも流されたというトロピカルな雰囲気が漂い、気温も暖かく、海外からの支援が届き始めてからは悲壮感が薄く見えた。また私が日本人でしかも民間人でただのカメラマンだとわかってもそこらかしこで感謝の言葉をかけられた。それがフィリピンと他の外国の被災地と違うとこであった。まあ今回は被災地がレイテ島ということもあり日本部隊のレイテ入りを歴史的に考察させてもろうた。レイテはもちろん初めてやない。地滑り取材でかつて訪れた時もこの島、この海で散華された英霊に清酒と献花ささげてきたが、その際宿泊していた宿も町もすべて消えた。他には「PHOTO GARE RLLY」の正論の記者の永井優子氏による「鹿児島の特攻基地を行く」は私も鹿屋に行ってきたばかりで、新鮮であった。鹿屋も何度も訪れたが、高速ができており、前は2時間以上かかっていたのが、今回は1時間半弱でいけた。また前回行ったときななかった二式大艇が東京の船の科学館から移って来ていた。