モノ・マガジン 情報号 705号

週刊現代 12月14日号
■発行 (株)ワールドフォトプレス
■定価 620円(税込み)

これもムックになるんやろか、コンバットマガジン出してるワールドフォトプレスが時計や鞄、シャツにミリタリーサープラスなどのブツ専門誌やが、本号の特集は「鉄道大研究」しかも堂々のカラー45ページ。わしの担当は「鉄道写真のススメ」。担当者2人との打ち合わせはなんと、鉄道ならぬ、わしの車のなか、駐車場がワールドフォトプレス社からちょい離れた中野駅の反対側、中野サンプラザの駐車場、しかも駐車場代も訪問者もちなので、まったくほめられたことではないが、ワールドフォトプレス社横の路上にわしの車とめたまんまで、その中で打ち合わせしたしだいである。まあ45ページというたって、わしの担当は見開きのみ、しかも学生時代以前のホントの鉄道少年だったころの作品ともいえんレベルのもんから、最近のデジタルで撮ったものまで、中にはソ連時代のシベリア鉄道のとっておきの作品も掲載してもらった。あれ3度目に訪ソした真冬のシベリア、そのままヨーロッパに抜けたから計4度、ソ連のボーダーを越えた。日本からはハバロフスクで空路、それからは鉄路で出入国、ラストは中国ボーダー、その間強烈なX線を浴びせられた。体にではない。フィルムにである。なんせ当時現役の写真を専攻する学生、しかも東洋一の設備を誇る母校の。現像されたフィルムにたてすじのムラが、白黒フィルムにはさらに粒子があれあれ。もちろんX線カブリなんぞ帰国して現像するまで分からない。もうそのときのわしの絶望感たるやもうネガポジを切り刻んですてたろかというくらい落ち込みとほほやった。もちろん渡航費は学生やから自腹、それがみやげのほとんどだめにされたのである。しかし・・・・そのあれあれの白黒がソ連の暗いミステリアスな雰囲気をかもし出していたのである。まあ全部までには遠く及ばんかったが。そのうちの一枚を太っ腹に提供した。シベリア鉄道の車窓から家族に手を振り続けるつかのまのカップルの別れのシーンである。ほんまはもっと長いストーリーがあるんやが・・・それはまた別の機会に。ほかにはさすがモノ・マガジン、カメラに鞄に靴、付録はスイスの時計ブランド、ラドーのセラミックの特集、撮影も印刷もさすがビジュアル誌、きれいで、いくら見ても飽きない。