正論 3月号

正論 3月号
■発行 産経新聞
■定価 740円(税込み)

毎年1月中旬締め切りの正論3月号には恒例の沖縄の成人式のあほで元気な沖縄の新成人の暴れっぷりを全国の皆様にご紹介しているのやが、今年は締め切り直前に小野田寛郎元陸軍少尉の悲報が伝わり、ほんのわずかな間とはいえ、小野田元少尉を追いかけていたこともあり、一番最近に撮った・・・というても昨年の終戦の日の靖国神社で撮らせていただいたカットであるが。あの日もおそろしいほど暑かったが、町枝夫人とともに、きっちりモーニングを着こなされても汗ひとつながされず、涼しいお顔をされてたいうのに・・・ジャングルでは30年間マラリアにも大きな病気にもかからず戦い続けた侍も年齢には勝てんかったのか・・・91歳どころか110歳ぐらいまで、靖国神社でお見かけできると思うていたが・・・それにしてもテレビの速報でも小野田少尉と横井伍長とをごっちゃにしとったやないか。たしか小野田少尉がルパング島から帰還されたときはわしが小学生やったが、そりゃあ横井伍長以上にびっくりしたいじょうに、小野田少尉と同じ日本人であることにガキなりに誇らしかったのを記憶しているが、現在テレビで報道原稿読み上げてる女子アナなんか生まれてないどころか、ガッコでセンセーからも教えてもろてないやろう。小野田少尉の死はそういう意味で二重に悲しい。小野田少尉の肉体的、精神的なサバイバル術もぜひ継承したいとこであるが、もう地球上に小野田少尉のような方は現れんやろう。他には金美齢氏のやしきたかじん氏への追悼文、月刊WILLでもプロデューサーの井関氏らも追悼記事を寄せられていたが、わしのように関西から上京したもんとしては「やしきたかじん」の知名度が東西でちがうことに戸惑いを覚える。わしの大好きな大阪朝日放送制作の「探偵ナイトスクープ」や「吉本新喜劇」もなぜか東京では見れんのもようわからん。わしはやしきたかじん氏とは讀賣テレビのスタジオでせいぜい5,6回ごいっしょしただけで、個人的に食事にさそわれたことも、酒の場をごいっしょしたこともない。歌手である氏の歌をナマで聴いたこともないが、まああれほどの視聴率を稼ぎ出すにしたら、謙虚な印象であった。あとはああいえばこうかえすではないが、頭の回転が速く、このわしなんかにも他の著名な方々と同じように言葉をかけられたぐらい、誰にでも平等な人なんやと分かった。金美齢氏も「フェアな人」と同じ印象を本誌で述べられた。先日「偲ぶ会」にも顔出させてもろうたが、ご冥福をお祈りするばかりである。