正論 5月号

正論 5月号
■発行 産経新聞社
■定価 780円(税込み)

先月まで740円やった正論が780円かいな。4月1日発売やから、消費税8パーの一発目の直撃食らうた。40円とはいえ読者の皆様のふところ傷め恐縮やけど、別にわしが消費税上げるの決めたわけやない。しかし税金だけは払うしかない。たとえそれがあえて名を出さんが、あの大震災の被害を拡大させただけの元首相や沖縄問題をこじらせただけのアメリカいわくあほ元首相やおりもしない強制連行された従軍慰安婦をつけあがらせた原因となった談話をこいときながら、責任とろうとせん元官房長官ら国賊どもの議員歳費として使われると分かっておってもや。というわけで、票とゼニならんことには汗ひとつかくのももったいないそんな国賊センセイどもにかわって、東北にまたしばらく行って来た。そして悲しいかな震災の記憶の風化を東北で痛感した。ほかにはわしのと同じ白黒グラビアページで女性鷹匠の特集が掲載されている。じつはわしは鷹匠とは縁が薄くない。もう25年ぐらい前かいな。今回グラビアで掲載されている女性鷹匠補榊原智子氏とは面識ないが、彼女の師匠の第17代諏訪流鷹匠の田籠善次郎氏のさらに先代宮内省鷹匠花見薫氏の執り行なった世にも貴重でめずらしい鷹匠試験を取材して以来のお付き合いがあるのである。以後も17代鷹匠の田籠氏の主催する鷹匠試験や田籠氏が定期的にやっている羽田空港のバードストライク対策のための隼狩り等おりを見て取材させていただいた。取材を通じてわかってきたが、意外にも鷹匠を名乗る方はさまざまおられ少なくない。たったひとりでやっておられる方もおれば、テレビドラマや映画のロケで動物レンタルしたり手配される調教師の方も鷹を扱っている。しかし実際実猟までやられている方々はこの諏訪流ほかごくわずかである。諏訪流は先代が宮内省におられたこともあり、天皇の鷹匠であった。ようは自分で楽しむのでなく、天皇陛下はじめ皇族の皆様はたまた陛下が招かれた外国の王族などの手に預け、遊んでもらえるよう鷹をしつけなあかんのが特徴である。事実諏訪流の田籠氏はじめメンバーはUAEはじめアラブ、またヨーロッパの王族から招待されその伝統と技術を広めている。それほど鷹狩は長い歴史があり、古くは戦国大名や権力者から高貴な方々の上品な趣味としても楽しまてきたのである。それにしても、グラビアでは今回脇役で登場されている田籠さん、しばらくご無沙汰してまっけどりっぱなおひげ、まるで伊藤博文みたいな貫禄でっせ。かんろくだけちゃう。諏訪流の方々は実猟されるから、わしらとまったく同じ第1種やないやろうけど、狩猟免許をお持ちである。また諏訪流のさらに特徴としては宮内省の鷹匠と変わらぬその独特の衣装である。それほど伝統を重んじながら、よければ新しいアイデアも積極的にとりいれられている。わしがさいごに取材した鷹匠試験では実猟に近い状況を作り出すために、獲物である鳩を勢いよく飛び出させるようわしらがクレー射撃で使うクレー放出器を使用していた。まあ田籠氏もさることながら先代の花見氏も自然環境、天候、動植物の知識はその辺の自称ナチュラリストなんぞの比ではない。その女性鷹匠が主人公になったドキュメンタリー映画が公開されるという。田籠氏からもパンフレットおおくりくださった。まずは日比谷コンベンションホールで4月10日に。わし神戸で一発目はちょい行けんが、ハリウッドのCGまみれのバーチャル映画に見飽きた方はおとなりのコンベンションホールまで足のばしたってくれ。