産経新聞 11月13日号

産経新聞 11月13日号 産経新聞 11月13日号
■発行産業経済新聞東京本社2014
■定価 一部110円 月ぎめ3034円

今回の連載は今も現在進行中の中国人サンゴ強盗団への対処方法について、わしが提案させていただいた。何がひどいって、我が国政府も甘いで。海保は巡視船総動員して何人かぱくったが、そんなもん数日したら、またわいてでよる。それよりソマリア海賊相手に腕を振るった海上自衛隊水上、航空部隊プラス特殊部隊SBU(特別警備隊)で一網打尽にしたらええのに・・・なんて無責任に聞こえるシロート考え披露してお恥ずかしい限り・・・そんな能書きこくより、まず現場が第一が報道カメラマンが新聞の連載を東京で書いていたら、それこそただの「口舌の徒」である。まあそれを自分が行きもせん父島である。確かに父島には米海兵隊のMV−22オスプレイ初飛来のとき行ったことが一度だけやがある。あの時は夏休みやったから父島への唯一の交通手段の定期船便「小笠原丸」は入港即出航のピストン輸送やったが、そうやないときは約週一回、片道25時間半かかるから一回行こうとしたら、約10日覚悟せないかん。せやけど一度でも父島行ったことある者ならご存知のとおり、島民のホスピタリティーはすごい。見送りなんぞ沖合いまで延々釣り船や観光船が追いかけてきて小笠原丸の横でダイビングして見送ってくれる。まあ皆それだけ見ただけで戻ってきたくなり、実際片道25時間半計10日を費やしても父島を訪れる観光客の6割がリピーターやと言う。わしもこんな熱烈歓迎受けて人脈も築けおおいにもう一度何がなんでも戻るつもりになっていた。せやからこのたびもわしがリピーターになって、もう一度父島を訪れる絶好の機会やったというのに、しょうもない沖縄ネタに関わったせいで、行きそびれてしもた。わしの現場に行き損ねた連載に替わって、一面と三面には大山カメラマンによる海保と中国強盗団の追跡劇とまさに赤サンゴを根こそぎかっさらう中国強盗団の決定的現行犯シーンがばっちし。オスプレイが父島初飛来した時はわしも含めわずか3社、そのうち小笠原丸で来たのはわしだけ、新聞、テレビの方は皆防衛大臣とともに、オスプレイとともに硫黄島経由でお越しにになられ、わずか3時間足らずで帰京された。産経新聞はじめ朝日新聞以外の新聞社も沖縄普天間基地前で、辺野古の海岸で「オスプレイ反対!ジュゴンを、沖縄のサンゴを守れ!」と叫んどる自称市民団体、プロ市民もただの一人も来なかった。しかし今回の中国宝石強盗船200隻以上襲来は21世紀の元寇と言うてもええぐらいである。ことここに及びほぼ全メデイアがさすがにこんどは小笠原丸で駆けつけたしだいである。その中でも陸から夜間蛍の光のごとくわいてでた強盗船団からもろ領海内で密漁現行犯に遭遇したメデイアもあるが、この大山カメラマンの作品が秀逸である。これは運がええとかいうもんやない。あの波が高い荒海で立っているのがやっとの海保の巡視船は乗せてくれんから、漁船から追う日本の海保、逃げる中国人強盗船を同時に写しこんだ。これ写真のパースから見て600mm以上の超望遠、三脚なんぞ立てとったら一瞬で海中に振り落とされる。重い超望遠両手に構えたままやとこれまたバランスくずし、海中に滑り落ちる。ピント合焦させるどころか、フレミングもどころか、被写体ファインダーに入れ込むだけでも命がけやったはずである。そんな海面でようもこんな写真押さえたもんである。3面もまさに物的証拠のブルーの網にサンゴを絡め盗っとる瞬間である。これもモロ超望遠、超望遠の魔術師とまで呼ばれたというか自称する不肖・宮嶋もどうやって撮ったかわからん。しかもここ父島から南に16キロのモロ我が領海。父島からの帰路、小笠原丸を見送ってくれた島民が海中に飛び込んでくれたすぐ近くの海でこんな修羅場が繰り広げられていたとは・・・。産経新聞は今年の新聞協会賞も受賞したが、あれはこの父島でなく、御嶽山の噴火災害の組写真。あれは海から一転空撮。あれも大山カメラマンと撮りかたがよく似た超望遠である。さすがに3000m超の御嶽山に自衛隊とともに同行したいという新聞もテレビもおらんかったというより、足元も粘着性が強い火山灰である。おまけに高山病、カメラマンは自衛隊や機動隊、消防と鍛え方がぜんぜんである。山頂にたどりつくどころか、ヘリから一歩も出れんと分かっていたのか分からんけど怖かったのか、どこの社も同行、潜入試みる者皆無であった。テレビも含めどこも空撮ばっかやったけど、産経新聞のは救助活動のタイミングをまさにアップで真上から捉えた秀逸であった。他にはAPEC関連行事でプーチン露大統領が中国の習近平夫人をエスコートしとるシーンが中国国内で検閲で見れんようなったとか。やっぱ独裁国家は怖いのう。