正論 4月号

正論 4月号
■発行産経新聞社
■定価 780円(税込み)

今月の連載はこれまた、不幸にも何度も、というても少なくとも3度は取り上げた北朝鮮のなんちゃって人工衛星、じつはアメリカ大陸直撃核弾頭付き弾道ミサイルである。この迷惑ネタだけで、この北のネタだけでやで。毎度石垣島に長期出張である。前回は石垣のみならず、沖縄本島、宮古まで足伸ばし、まるで島流し役人みたいであった。とくに石垣島は射角の真北にホテルやフェリーターミナルがあり、不幸にも迎撃用のPAC3ミサイルランチャーが火を噴いた場合はド正面から撮れるので、カメラマンの人気も高い。しかもご丁寧に南向きに窓がある高層階のビジネスホテルが運河はさんだ向かいにある。もういったんカメラ三脚に据付たらあとは文字通り、寝て待つこともでけるが、まあいくら北がド悪党でも発射成果を見たいから昼間しか撃たんから夜は枕を高くして眠れるが、それでも手の届くとこにターゲットにロックオンしたまんまの超望遠があるとワシらは落ち着く。もうひとつ北側には実質3階ぐらいフェリーターミナルがあるが、ここ最近使われた形跡がない。税関も入管もあるが、エスカレーターが最初の北騒動のときから故障したまんま。おまけにこの騒動の最中に2000人以上の中国人詰め込んだ大型客船が2隻もこの埠頭に入港したが、このターミナルは全くつかわれず、中国人観光客らは船内で入国手続すませ・・・?かな・・・そんなとこまで取材してへんからわからんけど、移動ゲートつけられ上陸し、このターミナルは完全スルー、やってくるのはインターネットがつながるからやろか、客船の従業員と思しき中国人ならぬフィリピン人の集団が崩れかけたターミナルの階段に座り込み携帯電話をいじっているというシュールな光景も見れたが、じつはここの2階の食堂朝7時からやってるんやがむちゃくちゃ旨い。混むのは昼飯時だけ。港湾労働者が大挙してくるが、いかんせん使われてないターミナル、フィリピン人船員がたむろしてもガラガラ。これまた中身が出たベンチを一人で占領してテレビも見ながらゆっくり待たされるが、ゆっくり落ち着いていつまでいついてもええし、ゆっくりメシ食える。ねぎは畑から抜いてきたばかりの泥がついてるので、水にひたしたまま。3枚肉やのやきそばやのどれもにんにくがきいとるわ、八重山そばも本格派、そのハーフ八重山そばがランチにはもれなくつき、ボリュームもたっぷり。まあ石垣行ったら、宿のどこでもあるセット朝食やバイキングに飽きたら、ぜひターミナルまで足を伸ばされたい。他にはサヨクウオッチャーの中宮崇氏の寄稿「去りゆく名キャスターたちの罪と罰」での「報道ステーション」と「クローズアップ現代」での偏向と問題について述べられているのが興味深かった。わしはNHKの古谷アナウンサーはブラウン管でしかお見かけしたことがないが、英語も達者でどんな大物相手にも物怖じせんインタビューっぷりは男性、大物、名ばかりのジャーナリストよりさまになっとったもんや。かわって古舘氏と司会やられてたとこは何回かナマで拝見したことはあるが、現場でお会いしたのは渋谷の温泉施設爆発事故現場、周辺封鎖され、現場が見える民家をかたっぱし当たるもことごとどやされ、トホホ・・・と途方に暮れているときに、現場から中継ということで、すでにスタッフがつばつけていた民家のしたで、古舘氏のほうから挨拶されてきた。それよりわしの上官を名乗られた故・橋田信介氏の盟友が古舘プロジェクトにおられ、その後「報道ステーション」のプロデューサーになったという縁もあり、橋田さんとイラクのサマワにいたとき、その前日の自衛隊宿営地のメシのことを聞かれ、「味噌汁にでっかいなめこがどっさりはいっていて、うまかった」という世間話がそのまんま「報道ステーション」で流れたと、帰国してから聞かされた。撮られたのはモチロンこれもイラクで殺害された小川功太郎さんだった。