日刊ゲンダイ 2017年1月1日号

日刊ゲンダイ 2017年1月1日号 日刊ゲンダイ 2017年1月1日号
■発行日刊ゲンダイ2016
■定価140円(税込み)

年末12月29日店頭発売とはいえ、元旦新春特別号に1ページ丸々、今はネイチャー・フォトグラファーの小原玲氏との対談が写真入りで掲載された。対談は夕闇迫る歌舞伎町、写真も対談場所の談話室のすぐ近くの歌舞伎町のど真ん中の裏通り、今はロボットカフェのあるあたりで行われた。小原氏とはこの対談記事にあるとおり、フライデー黎明期の同じ歳のこれまた同じカメラマン、契約形体が若干ちがったが、事件、事故、イベントを担当するデスクや編集者がかぶると、しょっちゅう現場がだぶり、そのつど「聞いてないど。」と火花飛ばしあった。下手したら、対抗誌のフォーカスのカメラマンより相手するのは気合がはいっていた。そんなわしが専属カメラマンからBカメラマンという当時ゆるーい契約になり、やがて完全にフリーになっていったのに、対し小原カメラマンはフィリピン政変1周年あたりに編集部を離れ、チリのピノチェト政権下のペルーを取材したのをきっかけにフィリピンにもわたり修羅場をさらに踏み続けることになるが、わしらの世代でもっとも血を見たのはやはり日航機123便御巣鷹山墜落事故、わしは生涯悔やむチョンボで1週間行けずじまいやったが、小原カメラマンや、やはり同僚だった大倉乾吾カメラマンら、写真週刊誌のカメラマンらは新聞社と同じスタートラインに立てたことから、軒並み大手柄をあげた。まあ新聞のカメラマンは物量なかったら、弱いもんや。そんな小原カメラマンが文春ネスコから「あざらしの赤ちゃん」というかわいらし写真集出したときは正直目を疑った。「これ、あの小原が・・・本名か?」それ以降も蛍に、シロクマ、マナティーといまや、ネイチャーフォトグラファーというより、環境保護家としても活動してるとのことやが、最新作は講談社から出た写真集「しまえながちゃん」かわいいかわいいつがいの小鳥の写真集やが、今回の対談は講談社系の日刊ゲンダイで組まれたのも、その広告も兼ねてやろうが、まあかわいらしい写真集や。フライデー時代の小原のことを知るものとしては信じれんが、写真集はよく売れているという。それにしても今回は小さい被写体で、全編北海道で取材したというが、わしが山の中で鹿を追い掛け回しているときに、小原氏は小鳥を追いかけていたのである。「しまえながちゃん」に掲載されている作品は富士フィルムのデジカメで撮られたといい、わしも富士フィルムフォトサロンで写真展開催した縁もあったから、小原氏からプロの営業の方を紹介してもらい、レンズ一本とともに富士フィルムのXT−2をゲットした。というか、東京での写真展前から、優秀なミラーレスカメラを探しまくり、2年前はあせったばっかりに、国産某メーカー2社分も全く使えんポンコツをフルセットでつかまされた。カメラマン人生で3大がっかりもう自己嫌悪に陥るくらい、それに比べたらシステムは仕事で愛用しているカメラとはまったく違うが、かなり優秀、なんちゅうてもAFが早い、AFポイントの任意移動が広く、スムーズ。画質は一眼レフのデジカメに劣らず、わしの仕事でも十分使える。まあミラーレス初心者としては普通のミドルズーム18−55mm F2.8−4.0これでアスフェリカル。早くも単焦点レンズしかもF値が明るいやつと100−400mmがほしくなった。まあ元旦号に顔掲載され、なにはともわれ、めでたいことである。