月刊Will(ウイル) 9月号

月刊Will(ウイル) 9月号
■発行ワック(株)
■価格840円(税込み)

今回もグラビアページに掲載させていただいた。今回はせっかくのカラーグラビアやが、わしの作品はオール白黒。しかもオーム真理教の教祖麻原彰晃はじめカス信者までブイブイ言わせていたときである。わしもオウム取材単独だけでもう何人もの死刑囚の撮影したことになる。その数1カットに3枚。それが人をかえ、もう何パターンも。当然オウムの11人の死刑囚は全員吊るされたから、わしの写真のなかの死刑囚も全員この世にいない。どういう手を弄したかしらんが、死刑を免れた幹部や麻原の女房はじめとした女性信者も少なからずおるが、願わくば世間はやつらが安心して眠れんよう注意を払う・・・うんは世間様やのうて、わしらの責任や。そのことをわしの作品に添え寄稿された恩蔵茂の原稿にもあるとおりやが、わし前もグラビアで恩蔵氏に担当してもらい、グラビア編集していただいたから恩蔵氏をてっきり編集者やと思い込んでいたが、本職は音楽文化研究家でいらした。失礼いたしました。ただオウムがこの時期吊るされ「なぜ?このタイミングで?」とまたオウムがブイブイ言わせてたときなーんも取材せんかった大新聞がこきよるが、これに関しては、わしも違う意味で同感や。なんでやつら6人を同時に吊るし、あtの5人を1週間後にまた一気にやったんやろ?一人ずつもっと不定期に時間かけ、やつらのしでかした坂本弁護士一家や無差別テロ事件の犠牲者の苦痛と無念をもっと味あわせてやらんかったんや?他には本号では「米朝会談の教訓 国際政治は軍事力で動く」というごくごく普通の常識をテーマに畏れ多くも杏林大学の名誉教授でもあられるばかりか、政治評論家でもあられ、学者でもあられる田久保忠衛先生と対談させていただき、わしの無知蒙昧ぶりを露にした。でもまあ写真家という仕事柄、無知やけど、現場には相当立った経験だけはほかの職業より多い。その点だけがわしらの存在意義ちゅうたら、あんましや。ちゃんと写真も撮ってくるから、ワシらの言うことにも説得力がでてくるんや。